青備前白泥紋花器
青備前白泥紋壺器
青備前とは、顔料や釉薬を一切使用する事無く青色に焼かれた備前焼の総称です。制作にはコストがかかる為、青備前の作品数は極めて少なく、
備前焼の中でも一般的にはあまり出回ることが少ない希少価値の高い作品と、昔から言われてきました。
青備前に使用される土は、極一般的に茶肌の備前焼に用いられている土と同じものです。
では何故このような青色が出るのか、その秘密は窯での焼成方法に違いがあります。
昔は、炉内の限定的な場所で偶発的にしか取れない物でしたが、人工的に炉内を強還元状態(酸欠状態)にすることにより、青備前独特の青色を出すことが出来るようになりました。ですが陶土と焼成方法だけで綺麗な青色を得る事は大変難しく、繊細な技術を要し、研究と試行錯誤を何度も繰り返した結果、
現在の青色を安定的に取る事が出来るようになりました。
また、青備前の土肌に出ている黒い筋模様は、作品に直接藁を巻きつけて焼成する事により出来る筋模様です。
青備前の青を引き立たせ、作品全体を引き締める景色も青備前の醍醐味であります。